1. アシナガバチの生態
アシナガバチはスズメバチと同様、社会性を持つ昆虫で、一つの巣には一匹の女王バチと、その子孫である働きバチ（メス）とオスバチが共同して生活します。巣は自然状態では木や地中に作られることが多く、食糧は主に昆虫や甘い樹液などです。
周囲に公園などの緑が多い環境では、かなりの都会でも巣を作ります。雨風が当たらずスズメバチなどの外敵から身を隠せる民家の軒先や生け垣の中などは都会における営巣地の定番です。
春に女王バチが新たな巣を作り始め、働きバチが増えると巣の拡大と食糧の確保、巣の防衛を行います。巣は紙質で、その形状はアシナガバチの種類により異なりますが、一般的にはシャワーヘッドのように下に広がったような独特な形が多い特徴となっています。
2. アシナガバチと人間
アシナガバチは一般的にスズメバチほど攻撃的ではありませんが、巣や自身を脅かされたと感じると攻撃してくることがあります。巣があることを知らずに巣に触れたり揺らしたりして攻撃を受けるケースが多いようです。刺されると非常に痛みを伴い、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。特に、複数回刺されたり、喉頭部に刺されると重篤な状態になることもあるため注意が必要です。
また、アシナガバチは植物の受粉にも一役買っており、自然環境を維持する上で重要な役割を果たしています。
3. アシナガバチの駆除方法
巣が人間の生活を脅かす場所にある場合、またはアシナガバチが攻撃的になっている場合は、駆除が必要となることがあります。ただし、駆除は適切な知識と設備を持った専門家に任せるべきです。
安全な距離を保つ: 巣に近づくとアシナガバチは攻撃的になることがあります。適切な防護具を着用していないと、刺されるリスクが高まります。
プロフェッショナルに依頼する: 害虫駆除業者は、アシナガバチの巣を安全に駆除するための適切な訓練を受けています。巣を除去した後、再発防止のための措置も行います。
最後に、アシナガバチは害虫をエサにするなど、人間にとって益虫の一面もあり、生態系にとって重要な役割を果たしています。巣を見つけたからと言って無闇に駆除するのではなく、人間に影響のない場所であれば、可能なかぎりそっとして共存する方法を探すことをお勧めします。それが難しい場合は、プロフェッショナルに巣の駆除を依頼しましょう。
